Team Kyosho (ひろさか) 活動レポート


 活動レポート NO−12

 2007/12/18〜20日  シンガポールにて練習&テスト

 12月18日(火)
 今回は、香港にてテストの予定だったが、シンガポールでは休暇の為に
 ニコラスのチケットが予定通りに手配が出来ず、私がシンガポールへ行く事に
 決定。しかし私もシンガポールへのチケットが日本からでは手配が出来ず、
 香港にて調達、しかも私の他の予定もあり3日間の大変短い予定となった。
 
 また、今はシンガポールは雨の季節で走行が出来るかどうかも分からないが、
 とりあえず行き、走行が出来なくても色と打ち合わせや、来月はデンマークでの
 DHI CUP に参加する為に、これの準備をする事とした。

 私のフライトは11:30、少し遅いが明日からの準備くらいは出来るだろう。
 中国よりバスで空港へ向う、空港に着きチェックインをすると、いきなり出発が
 1時間遅れます! しょうがないなあ〜 時間を潰して飛行機へ...小さな
 子供が機内を走り回り、あまり眠れ無かった。シンガポールへ着くと今度は、
 入国手続きに長蛇の列、いつも思うけど何処でもこれに時間が掛かる、何とか
 早くならないのか?

 ようやくの思いで入国、予定よりかなり遅れてしまった。そして雨...
 ニコラスの父の出迎えを受ける。これからどうしますか? 今日はもう遅いので
 前回行けなかった、KYOSHOの代理店へ行ってみたい。現在はGPカーは
 積極的だが、EPにはあまり力が入っていない様子で、多くのショップ等からも
 要望がある。ちょっと様子を見に行こう。

 きれいなショッピングセンターの一角にある、TOYKER 勿論何度か面識は
 あるが会社を訪問するのは始めてだ。Mr.Tanは突然の訪問で大変驚いた
 様子だが、大歓迎してくれた。色々と話をする中で私が言うまでも無く、同じ
 事を考えて、今後はもっと積極的にEPカーのプロモーション等もやって行きたい
 との事、ちょうどTF−5のRTRが発売され、価格の手頃で海外では非常に
 売りやすいだろう。 日本でも今、KYOSHO CUPのEP部門のプランが
 進行している事を伝えると、ここでも同じ様にやって行きたいとの事、勿論
 ニコラスの事は良く承知で、彼を筆頭にしてもっとユーザーを増やして、盛り
 上げて行きたいとのコメント。これからが楽しみだ。


 KYOSHO シンガポールの代理店 ”TOYKAR”







 12月19日(水)
 今日は予想に反して良い天気、これまでずーと雨続きだったそうな。
 たぶん今日も雨がふるだろうと言う事で8時に出発。簡単に朝食をすませ
 コースへ行くともうすでに2、3人のドライバー達が走行をしている。車はミニ、
 ここでは、ビギナーが多くミニや非常に遅い車が多く楽しんでいる。
 モディファイドライバーは殆どいない。
 
 早速準備に取り掛かるが、オーナーが来ない為に電源が無く暫く待機する。
 この間にマシンの点検や打ち合わせをする。さて今日は何をしようか?
 今回はいくつかの試作パーツをテストの予定だったが、製作が遅れ私が帰りに
 受け取る事になってしまった為にパーツのテストは出来ない。
 
 今回は、またレイアウトが変更されて為に、車のセットと走行のポイント等の
 チェックをしよう。前回のタイでのテストは色々なトラブルで十分なテスト等が
 出来なかった。1月にはデンマークでの DHI カップに参加する。ここでは
 カーペットのレースでここでのセッティング等はあまり参考にはならないが、
 ドライビング等の検証をしよう。

 そうこうしている間にオーナー登場、電源が入り準備完了。まずはテスト走行。
 路面グリップも良く、何も問題は無さそう。車の状態も非常に良い。ニコラス
 が自分でセッティングをした車だが、今の状態を見ると全く問題は無い。
 
 走行後、何か変更しますか? う〜ん現状ではこれ以上は望めないのでは?
 暫くはこのまま走行しよう。セッティングも殆ど大きな変更はしていないが、かなり
 うまくバランスが取れている。ただ相当に走りこんでいる為か、各部のパーツに
 かなりガタが出ている、これらを新品に交換すればもっと良くなるだろう。

 もし雨が降ればパーツ等を交換しよう。今回のレイアウトは非常に単純で高速
 となっている。この様なコースはドライブは差ほど難しくは無いと思うが、タイムを
 上げるのは非常にむつかしい。今回はライン取りやタイムアップを中心に練習を
 しよう。

 今回は、ワンウエイでは無くスプールが装着されている。このサーキットでの
 ニコラスの操縦を見るのは、久しぶりだが見違えるように上手くなっている。
 大きなミスは殆ど無い。また多くのスローカーが一緒に走行しているが、パスが
 非常に上手くなった、以前は接触も多くまたパスをするとタイムを落として
 いたが、今は非常に良く他車が見えるようになったのには少し驚いた。

 今までは、あまり大きな進歩は見られなかったが、今回は本当に良くなったと
 思ったが、ニコラスに言うと安心してしまう為に、少しだけ褒めて成果が出てきて
 いる事を伝えた。しかしまだまだパイロンに乗ることも多く正確さに欠ける。
 このコースは少し位パイロンに乗っても殆ど何も影響は無いが、コースに
 よっては、大きな事故につながる。パイロンはコースでは無い! とうるさく言って
 いる。クラッシュは無くてもパイロンに少しでも乗ればこれはミスとする。
 かといって大きく離れればタイムロスをする。パイロンに乗らず20cm以内で
 走れ! 大変難しいです。 当たり前だこれが簡単に出来れば誰も苦労は
 しない。だから練習が必要なんだ...とプレッシャーをかける。

 走行を続けると、少しづつタイムが落ちて来た。気温が上がりまた風の強くなり
 ホコリと路面温度の上昇でグリップが悪くなって来た。走行後の車をみると
 かなりの砂ホコリが着いている。この状態でタイムを出すのは難しいだろう。
 しかし、グリップが落ちてきても車の状態は見た目に殆ど変わらない。ただラップ
 タイムが遅くなっているだけ、この様な時多くの場合は、スピンをしたり、アンダー
 になる事が多いが、特性に殆ど変化は見られない、たぶんセッティングの
 バランスが非常に良いからだと思う。 タイヤもかなり消耗してきている為に、
 ここで少し一服して、タイヤを新品にしてみよう。

 昼食を取りながら、色々と検討する。どこか悪い所はありませんか? う〜ん
 取り立てて悪い所は無い、車もドライビングもかなり良いと思う。比較する
 ドライバーがいない為に、分からないが私の見た限りではかなりの所まで行って
 いると思う。ただもう少しラップタイムを揃えないといけない。ミスに見えないが
 コーナーのインから少し離れたり、ちょっとオーバーランをすれば、ほんの僅かだが
 ラップタイムを落とす。たとえコンマ1秒でも10周回れば1秒になる、レースでは
 このタイム差が命取りとなる。次の目標はラップタイムを揃える事だね。

 昼食後、タイヤを新品にして再トライ気温もかなり上昇、汗が出てくる位だから
 かなり暑いのだろう。走行後のタイヤも触れない位熱くなっている。当然タイムも
 あまり良く無い。しかしこれは仕方が無い、レースだと誰もがタイムを出せない
 状況だと思う、大事な事はこの様な状態になっても普通に走行出来る事だ。

 走行を続けていると、走行終了間近に急に少し速いラップが2、3度出た。
 ちょっと何か変な感じだったが、特に大きな異状は感じなかった。走行後車を
 見ると、なんとリアのサスマウントの片方のネジが外れ、もう片方もかろうじて
 ぶら下がっている状態だった。ニコラスは何も感じなかったとの事。

 これはとても不思議な状態、普通に考えればこの様な状態では、かなり走行
 に影響するはずなのが、結果的に速いラップが出たと言う事は、何か良い状態
 になったのでは? しかしこの状態を再現する事は出来ない、どんな状態に
 なったのか色々と検証すると、後ろ側のサスマウントが少し上がった状態となる、
 これは面白いのでリアーのマウントを上げて見よう。今は1mmのスペーサーが
 入っているが、これを2mmにして見よう。そうすると逆スキッドとなり、またダウン
 ストロークも多くなる。これでテストをしてみる。

 結果は...リアーのグリップが少し落ち、少しオーバーとなる。やはり同じ様な
 状態にはならない、しかしこれは不思議な現象なので、一考の余地はありそう
 また、後日改めてゆっくりと検証してみるよ。

 そうこうしていると、気温も少しずつ下がり、またラップタイムも上がって来た。
 しかし雲行きも怪しい、遠くで雷の音も聞こえる、まわりは黒い雲で一杯で
 今にも雨が降りそうなのに、何故かここだけには青空がある。いつも雨に邪魔
 をされているので、今回は天気の神様も我々にチャンスをくれているのだろう。

 自己ベストラップもどんどんと更新し、かなりの回数の走行も出来た、今日は
 少し早めに切り上げて、来月のデンマークへの切符の手配等をしに行こう。

 明日の天気はどうかな??

 大きく変更されたレイアウト 高速シケインが面白い。


 多くの観光客が近くのレストランに昼食に来る。


 ものめずらしそうに、走行を見る観光客



 12月20日(木)
 やはり今日は朝から雨、車の整備等をする為にコースへ行こうと思ったが
 雨が強い為に、ニコラスの家へ行きホームコースでのミニッツの練習を監修
 する事とした。
 以前は家の前の踊り場で練習をしていたが、今は父の計らいで家の中に
 パイプで作ったコースが出来ている決して立派とは言えないが十分に練習が
 出来るコースだ。ニコラスは自宅に居る時は欠かさず毎日たとえ僅かな時間
 でも練習をしている。これは私が彼に義務付けた唯一の条件だ。
 最初の頃は、こんなので練習になるのですか? と不安がっていたニコラスも
 最近はこの効果を少しずつ認識しはじめた様だ。

 私達の再会の合言葉は、練習してる(自宅での)? はい毎日やってます!

 自宅での練習をみるのは始めてだが、みて驚いたのはダミーカーを用意していた
 事だ、これは某世界チャンピオンの練習風景をビデオを見て驚き、やってみよう
 とおもちゃの車を探してきたらしい。

 練習は勿論ミニッツ、チャンプの走りを見てきた私にはとても遅く感じる。
 もっとスピード出せないの? これ以上スピードを出すと操縦出来ません。
 そうか? チャンプはもっと速いですか? そうだね〜たぶん2倍位のスピード
 で走るだろう。ほんとですか? たぶんね... そしてパイロンや車には殆ど
 当たらないね。 まだまだ練習の余地があるよ。これも日々の積み重ねだ。
 たぶん毎日一人で走らせていても、進歩には気が付かないかも知れないが、
 たまに見ると良く分かる。また今度私が見るときにはもっと上手くなっている
 だろう。いや、なっていないとダメ!

 外は相変わらずの雨、明日の午前中まで時間はあるが、この状態ではコース
 での走行は無理だろう。出来れば早く次の寄港地、香港へ行きたい。ひょっと
 したら、飛行機の時間を変えられるかも知れない。一応今回の予定の次回の
 打ち合わせや準備、航空券の手配等も出来た。

 空港へ連れて行って! 空港でカウンターへ、空いている便はないですか?
 今日はすべて満席です。 と、つれない返事、キャンセル待ちしますか?
 乗れる可能性はあるの? 分かりません... どうしようかな? でも国際便
 でのキャンセル待ちは経験が無い、後学の為に待ってみよう。出発の40分前
 にカウンターへ来て下さい。そして航空券を取り上げられた。控えも順番待ち
 のカードも何も無い。 こうなると帰るにも帰れない。

 時間が来てカウンターに行くと、すでに多くの人々が...え〜皆待ってるの?
 出発30分前、何も動きが無い、これで間に合うの?これから出国手続きして
 ゲートへ向っても時間が掛かるのに...等と考えていると、一人の名前が
 呼ばれ、チェックイン、そしてまた一人...順番が分からない。結局は5名程
 が呼ばれたが私の名前は呼ばれなかった。次の便を待ちますか? 次は最終
 約2時間後、えーいここまで待ったのだから次まで待ってみよう。でも順番が全く
 分からない、聞いても答えてくれない。先着順で無い事は何となく分かる。
 メンバーやマイレージが優先される事は聞いている。そうすれば私も結構優遇
 される筈なのだが...まあどうしても今日乗らなければならない事は無いので
 気楽に待ってみよう。

 2回目の呼び出し待ち、みんな集まって自分の名前が呼ばれるのを待つ。
 何か抽選会の様な興奮を覚える。相変わらず対応が遅い、出発30分前
 やっと一人、そして次、今回もダメかな? と思った時、Mr.Hirosaka!
 やった〜! 何故か凄く嬉しい気分、直ぐに登場手続きをして下さい!
 もう出発20分前、間に合うの? まあ置いていかれる事は無いと思うが...
 チェックインを済ませ、出国手続き、ここにも長い列が...いらいらするが仕方
 無い、やっと通過すると、今度はセキュリティ、そしてゲートまでの長い距離。
 急ぎ足でゲートへ、殆ど出発時間に到着、勿論皆は機内へ、私が遅れて来た
 ようで、皆に白い目でみられている様な...でも私が最後ではなかった。
 続いてあと二人...すぐに飛行機は出発、殆ど定刻。凄い! こんな事
 出来るんだ、何故か感動を覚えた。
  
 
 ニコラス宅のホームサーキット


 ダミーカーが走っている。 まだ上手くよけられない...



 番外編

 中国での小さな劇場でのショー。ローカルだけれど 凄い!