IFMAR オフロード 世界選手権 レポート

 2007 2WD 世界選手権

 2007/09/07
 今年もやって来ました恒例の世界選手権、今年はTEAM KYOSHO
 INTERNATIONAL のサポート、そして日本選手団のチームマネジャー
 をする事と相成りました。

 午後1時自宅を出発、昨日の台風で上越道が通行止めの為、関越で新潟
 経由にて一里野へ、ナビの指示によると約7時間480kmの道のり。
 まあこの程度なら軽い、軽い...
 
 途中インターより一台の車が合流してきた。道を譲りそうにないので、
 私は追い越し車線へ...後ろから黒いベンツがパッシングする、あわてて
 合流車の前へ入る、ベンツは猛スピードで通過...その瞬間、合流して
 きた車は赤色灯を点けベンツを追走...
 一瞬にしてベンツは御用! 可哀想に...でもちょっと飛ばし過ぎだよ。

 捕まったベンツを横目に私は車をいたわりながらマイペース。通いなれた道
 車も少なく快適なドライブ、ノンストップで18時45分、予定よりも随分と
 早くホテルに到着。 

 一人で寂しく夕食を食べて、これからのんびりと温泉に入り明日からの英気
 を養おう。
 
 露天風呂でのんびりと...何年ぶりかなあ〜?
 


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 2007/09/08 (土)
 今日はまだ準備の日、海外選手達も続々と視察に訪れる。
 広大な敷地で環境も非常に良い、ただ心配なのは天候...

 今回、私は日本チームのチームマネジャーを依頼されました。
 世界選手権は全日本選手権等と大きく違うルールは、基本的には
 各選手とオガナイザーとの直接の接触はありません。スケジュールやルールの
 変更等は、アナウンス等では無く、すべてマネージャーミーティングで伝えられ、
 それを、各国のマネジャーが自国の選手に伝えなければなりません。
 また、選手が受けた警告や選手からの抗議等もすべてマネジャーを経由
 しなければなりません。

 私は過去何度もチームマネジャーをしていますが、今回の様に多数の選手を
 受け持つのは初めてで上手く伝達が出来るかどうか?ちょっと心配です。

 過去には、マネジャーの伝達ミスでスケジュールの変更が伝わらず、選手が
 レースに出られなかった海外選手の例もありました。
 世界選手権を経験している人達は認識していると思いますが、初めての人
 はちょっと戸惑うかもしれません。また世界選手権の公用語は英語となって
 います。今回は日本での開催の為、日本語が入ると思いますが、この言葉
 でのトラブルも多くあります。

 明日から、受付、そしてオーピニングセレモニーが始まります。

 IFMARの役員が集まり、ミーティング



 選手用のピット 十分な広さが確保されている。



 操縦台からみたコース、大変大きなコース。



 コース側から見た操縦台、非常に高い。



 レースの司令塔、コントロールタワー


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 2007/09/09 (日)
 朝10時より受付開始。ドライバーはレースセットを受け取り、バッテリー
 チェック、レース用タイヤの購入そしてタイヤ接着を行い保管される。
 タイヤはタイヤセッティングルームで接着し、一切の持ち出しは出来ない。
 シャーシのチェックも行う。レースでは車検を受けたマシンのみ使用出来る。

 14:00よりオープニングセレモニーが開始された。各国の選手が揃って
 入場。IFMAR会長他挨拶があり、そのごコンクールドデレガンスが行われた。

 いよいよ明日からレースが開始される。あすはプラクティスで8:00より
 8ラウンドのプラクティスが行われる予定。
 夕方より小雨がパラパラ...ちょっと天気が心配です。

 20:00 今、雨がかなりきつくなってきた、明朝のプラクティスは難しいかも
 しれない。

 今日のマネージャーミーティング
 今日のスケジュールの確認。
 ヨーロッパチームより、インナーのドライヤーの加熱の問題が提議され協議の
 結果、ドライヤー等の使用、他一切の道具の使用は禁止、ハサミの使用
 のみ認める、と決定。


 10:00 受付開始


 タイヤのセッティングルーム。 タイヤは部屋から持ち出しは出来ない。


 オープニングセレモニーの入場行進。 USAチーム


 南アフリカチーム?? でも、この人は...? 


 タイチーム。 選手は?  ちょっと遅れますぅ〜!


 日本選手団! とにかく多い、過去最高の参加人数。


 オープニングセレモニーの開始


 鬼のレフリーと恐れられたダラス氏、ことしから会長に就任。でも今回も
 レフリーもするとの事、選手の皆さん、要注意!



 コンクールデレガンス


 コースは準備万端、明日の走行を待つばかり...



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 2007/09/10 (月)
 昨夜の雨...プラクティスの開始は少し延期。
 
 8:20 マネージャーミーティング。
 色々な意見が出るが、海外選手はまだ一度もこのコースを走行させていない。
 選手の要望も多く、プラクティスを開始する事に決定。 
 但し、マーシャルは危険な為、又コースも傷むのでオフィシャルが行う。
 メカニックはコース内に入らないという条件で、プラクティスが開始。
 予定の1ラウンドはキャンセルし、9:12の2ラウンドから開始。
 各選手、土との戦いが開始。明日からの予定は未定だが、基本的には小雨
 でも決行との事。詳細は午後のミーティングにて決定予定。

 10:30 又雨が強くなって来た...プラクティスは中止されるのか?

 10:55 雨が強く、プラクティスは中断! コースは池状態、再開のメドは?
       今の所様子見。

 11:30 マネジャーミーティング
 中断されたプラクティス、状況をみて再開する事を決定。再開1時間前に
 告知する。
 明日の予選は、余程の事が無い限り予定通りに決行予定。

 組み合わせは、変更となる予定。

 12:45 再開発表、13:45分より第5ヒートより開始。
 インターバルを1分詰めて走行。今日は計6ラウンドの練習走行の予定。

 14:00 ジュリーミーティング(国際審判員会議)
 注:チームマネージャーミーティングは単なる連絡であって、決定権は無い、
 ジュリーミーティングは、ROAR、FEMCA、EFRA、FAMARの審判員
 でマネージャーミーティングで提案された議題等を協議して決定する。
 
 今回のミーティングでは、予選の組み合わせ、及び今後のレーススケジュール
 について、決議された。

 この決定は後にマネージャーミーティング及び書面にて発表される。

 プラクティス再開後は殆ど雨も降らず、順調に進行し17:30には、本日の
 予定をすべて無事終了。路面もかなり良くなりレースには支障が無い程度
 まで回復した様に思える。このままもう雨が降らなければ、明日は良いレースが
 展開されるだろう。

 明日は1回のコントロールプラクティスと、4ラウンドの予選が予定されている。


 低く立ち込めた雲... 7:30 撮影


 大丈夫かな? コースを点検する、ヤッシー(競技進行、アナウンス)


 皆の注目を浴び、1Hがスタート!


 オフィシャルのマーシャル、泥まみれで大変、 ごくろさまです!


 走行後のマシン。 あとが大変...


 コースは”池”状態。 なぜ練習を止めるの? ヨーロッパでは普通に
 レースをするよ! との談  11:00 撮影



 スタッフの懸命のコース整備。さすがに手伝おうとする選手はいなかった。


 雨も止み、プラクティス再開! 泥まみれで選手もメカニックも悪戦苦闘。


 プラクティスも無事終了し、青空も...きれいな夕焼け
 あした天気にな〜れ!!



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 2007/09/11(火)

 今日は快晴! いよいよ8時よりコントロールプラクティスの開始。

 8:06 6分遅れでR−1、H−1 がスタート。部分的にはウエットがあるが
 このまま天気が続けば、良い路面になりそう。
 9:45 より予選第1ラウンドがスタート予定。
 
 9:35 プラクティス終了

 9:51よりラウンドが開始される。
 
 某選手談、今がたぶん一番グリップが良いかも知れない。これから乾燥して
 くるとグリップが落ちるのでは?? との事。

 1ラウンド終了!
 第1ラウンドは、有力選手がミスをする光景が多く見られた。



 13:00 第2ラウンド終了 


 第3ラウンド終了
 



 第4ラウンド(本日最終予選)終了! 17:00


 予選4ラウンド終了時の上位3ラウンドの順位
 MAXは、最終ラウンドで1位を取った時のポイント。
 TQの可能性は、上位4名に絞られます。

   これは、公式記録ではありません。



 また、雨が降ってきました。
 もし明日の予選がキャンセルとなれば、2ラウンド合計となりTOP−10は
 以下の様になる筈です。 

 (IFMAR RULE 2.7)
 順位ー1  2ラウンド合計が同じ場合は、ポイントの高い方
 順位ー2  同ポイントの場合は、ベストラップの速い方

 非公式です。



 今日はほぼスケジュール通りに予選が行われた。
 かなりの混戦で、明日の最終ラウンドでかなりの順位の入れ替わりが予測
 されます。

 明日は、一度のプラクティスがあり、予選第5ラウンド(最終)そして
 決勝レースが行われ、2007年度の2WD世界チャンピオンが決定します。


 今日は快晴! 絶好の日和。


 コースは大丈夫? OK!


 チームマネージャー用の連絡BOX、すべての書類はここで配布される。


 レース前の車検。車検へレース前後に行われる。


 いよいよプラクティスヒートがスタート!


 レーシングラインはまずまずのグリップ、ラインを外すとぬかるみ...


 レース進行及びアナウンス担当、ヤッシーこと小林氏、勿論アナウンスは
 ENGLISH!



 戦い終わって、明日の為に念入りなコース整備、お疲れ様!



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 2007/09/12(水) 2WD 決勝日

 昨夜はかなりの雨、でも今朝は雨もあがりコースには水溜りがあるが、レースは
 予定通りに進行が決定。

 今日の予定は、
 8:00〜9:00 プラクティス
 9:10〜10:40 第5ラウンド
 12:00〜決勝レース

 Aメイン 1ラウンド  14:00
 Aメイン 2ラウンド  15:25
 Aメイン 3ラウンド  16:50

 9:10 最終ラウンド開始の予定が...
 コースコンディション不良の為、10:00に延期が決定。
 その為に予定されていた、ファイナルプラクティスはAメインのみで後は
 キャンセル。

 決勝レースは予定通りのスケジールで実施される予定。

 10:00
 予定通り? 最終ラウンドが開始。
 やはりかなりスリッピーでタイムは3〜4秒遅い。これが今後のオーダーに
 どの様に影響するのか?

 11:30 
 予選終了、やはりコースコンディションの違いで走行のタイミングのよるタイム
 も最終順位に大きく影響をした様子。

 TQは松崎選手が獲得


 Aメイン 1ラウンド終了!


 Aメイン 2ラウンド終了!


 チャンピオン決定!!  松崎隼人選手

 3ラウンド終了。



 最終結果 (公式記録ではありません。)


 2WD新世界チャンピオン 松崎隼人選手の誕生でレースは終了しました。

 天候の変化で泣いた選手、笑った選手それぞれですが、良いレースだったと
 思います。

 明日からは心機一転4WDの開始となります。
 あすは、受付や車検等の準備作業のみで、走行はありません。

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 水溜りの中、決勝のグリッド作り。 (7:15)


 決勝前の選手達


 スタート前の、おなじみの光景


 戦い終えたマシン達


 新チャンピオン誕生


 多くの波乱を引き起こした一里野の天気、4WDではどうなるのだろう?


 2007 2WD 世界選手権 終了。  ああ〜疲れた!