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廣坂物語

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廣坂 物語
History of the Hirosaka family and Masami.
廣坂 正明 及び 正美 の生い立ち、歴史を記録します。
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Vol−115
2002年 オンロード世界選手権に向って
2001年南アフリカでのオフロード世界選手権に向って、1999年の雪辱を
晴らすべくプロトタイプを製作し、プレワールドに臨み2WD、4WD共に
TQ、優勝を獲得した。
しかし、その後アメリカで前代未聞の大事件、911テロが起こりその影響で
世界選手権は中止となった。

そして2002年はオンロードの世界選手権の開催が同じ南アフリカでの
開催が決定したが、その前週に昨年中止となったオフロード選手権が
急遽開催される事となった。
私達は、4WDはマシンもほぼ完成し、2WDはディフェンディングチャンピオン
の為、両世界戦に参加するつもりだったが、オフロードの市場はかなり小さく
なり、ツーリングが中心となって来た為に、会社からの反対にあいオンロード
のみの参加に決定した。
オンロードではやはりツーリングカーがメインとなる為に新しいマシンの開発
に取りかかった。
近年は、各メーカーがベルトドライブかシャフトドライブかと考えていた。
私は、このどちらにも属さない、リア、ギアドライブ、そしてフロントはベルト駆動を
考案し、試作を開始した。
駆動の軽さ、モーターの反動トルクも無いために有利と考えた。 そして数種類の
プロトタイプを製作し、テストを繰り返した。世界選手権開催地の南アフリカへも
テストに行った。
ただ、完全にステルスカーなので、人に見られない様に、色々なダミーマシンも
製作した。



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まずはリアのギア部分の製作から。









初期のプロトタイプ。

フロント部は、TC用を使用。



フロントデフの幅を狭くする事でロングアーム、ロングユニバーサル、アーム
を使用することが出来た。

バルクヘッドはアルミマシンカット


一番苦労した、リアギア部。 モーターマウント、バルクヘッドも一新。


リアデフは小径でコンパクトにまとまった。









ほぼ最終モデルに近いプロト。

最終モデル 前後駆動部は殆ど新設計。


フロントバルクヘッド幅を詰め、ロングアームを使用。



フロントアームは、ナイロンのマシンカット。



リア駆動はギア。









シャーシ、アッパーデッキ等も多く試作。

今回はスタートが遅かった事と、本戦が6月と通常より早くなった為に、
時間的にかなり厳しい状況となった。
テストは繰り返し行ったものも、根本的なシステムを変更した為になかなか
セットが決まらず従来のTCを上回る事が難しい状況だった。
4月に現地でプレワールドが開催される事となり、この機会にレースでは使用
はしないが、レース前後で最終テストをする事とした。
プレワールドでは、従来のTCを使用し、色々なデータを収集する事に集中
した。
そしてこの後は本戦まで2ヶ月した無く、現在のプロトから本戦用のマシンを
製作するには大変厳しい状態となった。 正美一人ならプロトタイプ1台で
済むが、他のドライバーのサポートを考慮すると、現状では時間的に無理と
考えニュータイプは断念する事とした。
まだテストをしたい項目は多くあったが、期間が無くもう少し時間があれば
解決出来ると思われたが、残念だが開発は中断となった。












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2002年 オンロード プレワールド











つづく....
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