廣坂 物語
廣坂 正明 及び 正美 の生い立ち、歴史を記録します。
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Vol−40
1991年 プレワールド 6月1〜2日
プレ世界選手権が終わり、マシンも最終テストに入った。今回はプロトタイプ
では無く市販車がベースとなる為に、大きな変更は出来ず、細かい部分での
改良や、セッティングに重点を置いた。
プレ戦では、成績よりコースの状態やタイヤ、そしてセッティングに重点を置き
決勝を含む全てのヒートをテストに充てた。周囲の人達は正美の不振を心配
したが、これは我々の作戦だった。
そして今回のコースは我々にとっては非常に特殊な路面の為に、日本では
テストをする所が無い為に、再度ほぼ一週間の予定で現地へ出向きテストを
する事とした。
7月2日より現地にてテストをする事としたが、平日では殆ど誰も走行者は
いない為に、二人だけで淡々とテストを進めていった。 公園内のコースの為に
ピット等は無く、テント等の日よけも無い為に、炎天下での作業が一番辛い。
おそらく気温は40℃を超えていただろう。
毎日、頭から水をかぶりながらの作業だった。
コースのメンテも殆ど行われていない為に、かなり荒れた状態で、また走行
するにつれ、どんどんとコースが荒れていく状態だった。 しかしこれが本戦での
セッティングに非常に役にたった。
またこの時は私の思いつきで、武器となるかも知れないと思われるセット?
も一つ発見する事が出来た。たぶん誰もやらないだろう。もしレースでやれば
恐らく皆びっくりする事だろう。 一応の用意はする事とした。
これは、バッテリーを立てて搭載する方法だった。左右3本ずつのバッテリーを
アッパデッキにそわせて立てて搭載するのである。当然重心は高くなるが、特に
路面グリップの低い所では、抜群のグリップが稼げる。大変面白い方法だったが
実際の世界選手権では使用する事は無かった。
セッティング アドバイス
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