廣坂 物語 
 History of the Hirosaka family and Masami.


 廣坂 正明 及び 正美 の生い立ち、歴史を記録します。

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   Vol−73

 1997年 我々にとっては最大の挑戦の年。 

 我々がヨコモに入社以来、世界選手権の4WDでは、1989年オーストラリア
 1991年アメリカ、1993年イギリス、1995年日本と4連覇を果たしてきた。

 そして、マシンは初期のスパードッグファイターをベースに改良を加えてきた
 マシンだったが、ここですべてを一新する完全モデルチェンジを狙い開発、テスト
 を続けてきた。 そして新たな情報として、今まで4WDでは協力体制を
 取ってきた、Losiが新たに4WDを開発中で、今年の世界選手権に参加
 させると言う事。

 また世界選手権は、Losiのホームグランドのランチピットショップと言うことが
 確定。 これは我々にとっては、大変不利な状況となる。

 今回は約5年間に培ってきたノウハウを詰め込んでの設計、そしてもう一つ
 の課題は、ベースや主要パーツはツーリングカーに流用出来る事となる。

 ニューマシンは、コストを下げる為に成型パーツを多用する事となっった。 
 勿論プロトタイプは、成型では出来ない為に、当初は殆どが手作りパーツと
 なった。

 世界選手権までは、細かいパーツの成型は出来るが、大きなものは選手権
 後に再度検討して成型をする事となった。

 ただツーリングカーは元々オフロードをベースとしてきたが、最近は専用設計
 のマシンが登場する様になり、この両立が大きな課題となった。サスペンション
 のジオメトリー等もオン、オフでは大きく変る為に、キャスターや、ピン位置等
 一から見直し、徹底的にテストを繰り返した。

 昨年度には、幾つかのプロトタイプが完成し、走行テスト等も極秘で行って
 いた。

 年が明け、出来れば現地にてテストをしたいと思い、ランチピットショップの
 マネージャーにコースの使用等をお願いした。 マネージャーは大変理解の
 ある人で、非常に協力的で快く承諾してくれた。

 我々は勿論ライバル同士ではあるが正々堂々と戦いたい。 前回の谷田部
 でも、皆平等でクリーンに戦った。 私達も出来る限りの協力は惜しまない。
 コースの休みでも、要望があれば開放するとまで言ってくれた。

 コースは、昨年オンロードの世界選手権が開催された場所から、直ぐ近くで
 車で10分とかからない。私達はコースから10分位の所の小さなモーテルに
 泊まっていたが、ここがまた大変家庭的で、中国人の若い夫婦が経営をして
 いた。

 昨年は大変に良くしてくれ、また結果も良かった為に、今年も何度も行く事
 になると言うと、勿論快く承諾して、そして別の部屋を選手権まで専用に
 確保してくれ、ここを物置として使えば良いと無料で提供してくれた。
 テスト用の機材等やボール盤等の加工機械等も購入して、置かせて貰う
 事とした。

 年があけると直ぐに、リーディレースや、フロリダでのウインターチャンプ等があるが
 この時は、まだプロトは使用出来ないが、この機会を利用してポモナに立ち
 寄りテストを開始した。 その為に他のレースにはあまり力は入らなかった。

 その後は、ほぼ毎月の様に現地へ通い、テストを続けた。 
 



 
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  ハイエンドモデル YR−4M






  

  

  

  



  

  

  

  

  



   

  














  


 

  

  









 
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  1997年 フロリダ ウインター チャンピオンシップ

 毎年年の初めに開催される選手権、アメリカでのビッグレースの一つ、大変
 参加者が多く、いわゆる空席待ちで待機する選手も多い。全米選手権では、
 海外選手が参加出来ないレースも多く、これはヨーロッパからも多くの選手が
 参加する。
 
 今年は、アメリカでの世界選手権となる為に、勿論コースは違うが各メーカーも
 大変気合が入り特に Losiはここでニューマシンのデビューとなり、大変興味が
 湧いてくる。 実力を知る良い機会だ。 

 今回は、我々は初めてトラックのレースに参加した。アメリカではトラックが大変
 人気で、4WDはあまり人気は無い。世界選手権へのカテゴリーにしようと
 動いている。

 3種目に参加するのは大変だ。 すべて決勝にのこれれば、9回も走行する
 事となるが、これは大変な事。多くの選手は2種目に絞る。

 我々はあえて3種目に参加、幸か不幸か? 2WDはBメインだった為に、
 決勝レースは7回となった。








  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  















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   Vol−74 へ つづく...